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ハニープロセスとは|コーヒーの生産処理について ④

豆知識

2026.05.20

私たちが「コーヒー豆」と呼んでいるものは、アカネ科の植物“コーヒーノキ”の果実(コーヒーチェリー)の中にある種子(胚乳)を乾燥させた「生豆(なままめ)」を焙煎したものです。

コーヒー生産者の主な仕事は、コーヒーノキを育てて果実を収穫し、生豆の状態に加工すること。この生豆へ加工するためのやり方を「生産処理」や「プロセス」と呼びます。


伝統的な生産処理には主に3種類の方法(1. ウォッシュトプロセス/2. ナチュラルプロセス/3. ハニープロセス)がありますが、今回は3つめの「ハニープロセス(パルプトナチュラル)」について解説したいと思います。


【目次】

  • ハニープロセスとは
  • ハニープロセスの味わい
  • まとめ


ハニープロセスとは

ハニープロセスは“パルプトナチュラル”が正式名称でしたが、時代とともに「ハニープロセス」の呼び名が浸透してきたため、ハニープロセスとしてご紹介します。

このプロセスは、チェリーの選別→果皮・果肉除去→乾燥 という過程を経る生産処理です。


パルプト&ナチュラル=果肉を除去したナチュラル、ということですね。

左から_ナチュラルプロセス、ハニープロセス(パルプトナチュラル)、ウォッシュトプロセスの乾燥中の状態。
果肉や粘液質の残し方によって、見た目や風味にも違いが生まれる。


もともとはブラジルで高品質コーヒーを作るために考えられた方式で、ウォッシュトプロセス同様、チェリーの比重選別、パルパーで完熟チェリーのみ果肉除去する仕組みが組み込まれています。

これにより1990年代後半からブラジルのスペシャルティコーヒーの品質は大きく底上げされました。


ウォッシュトプロセスと比較すると、発酵槽の設備が必要ないこと、ウォッシュトプロセスほど水を使わなくて済むことがメリットです。


2000年代になると、果肉を除去したパーチメントをもう一度専用の機械に通し、任意の割合で粘液質を除去する生産処理がコスタリカで誕生します。

粘液質の除去割合によって風味が変わるため、生産者が任意に風味をクリエイトするムーブメントが始まったのです。


もともとハニープロセスは、この粘液質を別途除去したプロセスを表す名称でしたが、原義のパルプトナチュラルを“粘液質をすべて残したハニープロセス”としてハニープロセスに含めてしまった結果、この名称が一般的になりました。

ハニープロセスの味わい

ウォッシュトプロセスとナチュラルプロセスの中間的な味わいです。

程よいすっきり感とフルーティーさで、粘液質の除去割合によっても変わってきますね。


粘液質を残せば残すほどナチュラルの味に近づき、除去すればするほどウォッシュトの味に近づきます。

まとめ

ハニープロセスは、ウォッシュトプロセスとナチュラルプロセスの中間的な味わいを持つ生産処理です。

粘液質の除去割合によって風味も変わるため、生産者ごとの個性も感じやすいプロセスともいえるでしょう。


猿田彦珈琲で販売するシングルオリジンの商品名には、基本的に生産処理の名称を入れているので、コーヒーを選ぶときにぜひ参考にしてみてください。



Text:村澤 智之(猿田彦珈琲)



【シリーズ:コーヒーの生産処理について】

SARUTAHIKO COFFEE inc.

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